学びとは学問だけでなく、自分の人生そのものだなと思った話。

いよいよ今週から授業が始まります。本当は9/8(水)が授業の一斉スタート日なのですが、今期取っているクラスが全て火曜日の対面もしくはオンラインの授業なので、少し遅く9/14(火)からとなりました。

みんな授業が始まっているのになんだか遅れをとった気分ですが、そのぶん息子の保育園のセットアップの余裕ができたので結果オーライ。これから二年間もあるから、そう焦らずにじっくり学んでいきます。

履修予定のコース

今学期履修しようと思っているコースはこちら。

  1. Facilitating Adult Learning
  2. Introduction to Adult and Continuing Education
  3. Leveraging Emotional Intelligence (EQ) to Enhance Organizational Effectiveness

Facilitating Adult Learningは火曜日、Introduction~は完全オンライン、EQはインテンシブコースなので土日にぎゅっと集約型。まずは次の火曜日のFacilitating Adult Learningのクラスのためのリーディング課題をやっているところです。(この記事書き終わった頃には授業も終わりました。相変わらずのタイムラグ。笑)

まだリーディングをしているだけで授業を受けたわけではないのに学びが多くて。気づきをまとめたいなと思ってこのブログを書きました。

Transformative Learningとは

Facilitating Adult Learningのリーディング課題のThe Handbook of Transformative Learning。

Transformative Learningとは、「学習者がこれまでに他者から与えられた前提によって成立していた、自身の信念や経験の再評価を導くプロセス」(Wikipedia)とあります。この本の中では、思考や感情・行動の基本的な前提にある深く構造的なシフト(変化)が引き起こされることと定義づけられています。

また、Transformative Learningは学問における学びと変容のことだけではなく、自分自身についての理解や他者との関係性についての理解、自然界と人間との関係性、階級や人種、性別についての理解などそれ以外にも人間が社会生活をする上で関わる全てのことについての学びやそれに伴う変化についてを指しています。

自分の違和感を直視できるか

この本を読んでとても印象的だったのが、

Transformative Learningが起こるはじめのプロセスで、自分が現在置かれている状況や環境を拒否し、絶望し、嘆くプロセスがあるということ。自分が無意識に握りしめている前提や価値観が、自分にとって矛盾が起きて不都合(もしくは幸せではない)状態であることに直面することで、自分の認識を変容させるプロセスが始まるのだそうです。

このプロセスはSurvive Educationと呼ばれていて、自分の前提や価値観を変化させることで自身の個としての存在をSurvive、すなわち生き残らさせていくということで、がっぷり自己対話をして怒りや悲しみを味わうことで乗り越えていけるというプロセス。

この時に悲しみや怒りなどの一見マイナスな感情をおざなりにしたり、自分の価値観の更新を意図的に試みないと、同じ事象や似た事象が起きた時に、同じように心がざわめき矛盾の中に生きることになってしまう

だからこそ、自分の違和感を直視する勇気が大事なのだと改めて感じました。

日々生きていると、自分の心の動きにいちいち気を配っている時間はなくてあっという間に一日が過ぎてしまっていたり。何か違和感があったとしても、見ないふりをして表面的に幸せでいられる選択肢を選んでしまいがち。それが悪いことではないけれど、そうやって自分の心が訴える違和感を無視して己の無意識の前提を理解しようとする努力を怠ると、気づいたときには自身の価値観の矛盾が多発した苦しい世界に生きることになってしまうのかもしれない。

だからこそ、時に、ネガティブな感情を解剖して、自己の価値観を深く理解する必要があるのだと思います。

母になり露わになった、自分が自分を縛る価値観

このリーディング課題を読んでからはっとしたのは、私が私を縛る価値観がたくさんあるということ。無意識のうちに、「母」「女性」である自分を自分が縛りつけている。

  • 母親だから、子供を優先するべきだ
  • 母親だから、子供の面倒は率先してみなければいけない
  • 女性だから、社会の中では男性よりも弱い立場に見られて仕方がない
  • 女性だから、男性よりもできなくても仕方がない

母になり、それまで自分のペースでできていたことが途端に難しくなって、人の助けがなければ子供が生まれる前のように一人前に動けることが少なくなった。それが半人前で悪いことというのではない。誰かの助けを得なければ満足に一人で行動もできない自分自身に愕然として、自分に対して厳しくて苦しい価値観を「母親だから」という立場にくっつけて課している自分がいること。

女性だから弱く見られることがあっても当たり前、女性だから挑戦の機会が少なくて当たり前。そうやって「女性」である自分の可能性を自分で狭めている自分がいること。

妊娠出産子育てを通じて、母親という社会的に強くはない立場になってみて、さまざまな場面で味わう感情がたくさんあって。

例えば、大勢が集まる場で、家族を紹介するときに男性がその場を回すあの感じとか。そして、女性は男性の同伴者であることが前提として見られる雰囲気とか。本当に小さいことなんだけど、自分の心にちくっとする、ちょっとした違和感。

そんな感情の根源を解剖してみると、自分が自分を縛る無意識の価値観が浮き彫りになってきました。※ここで感じる感情やその根源にある価値観は人それぞれなので、あくまで私の場合について書いています

もちろん自分の意識を変えれば全てが変わるなんて思いません。男性や社会にこれからも女性の権利や地位向上を訴えることはとっても大事。そしてそれと同時に、女性が女性に対して課している無意識の足枷を外していくこともとっても大事なのだと、自分自身の気づきを通じて感じています。

そして、自分を縛る価値観に気づき変容させることによって、同じ状況が起きたとしても感じ方や自分の振る舞い方が変わり以前とは同じように感じなくなる。自分で自分の心に平穏をもたらす努力ができるということもすごく重要なことだとも思います。

学びや変容は日常の中にちらばっている

私にとって学びとは、机に向かってカリカリするだけのものではなく、人生を通じて自分の価値観をより深く理解して変容し成長させていくこと。だとすれば、こうして、自分の中のちょっとした矛盾に丁寧に目を向けることで、自分の価値観が更新されるTransformativeな学びが起こるのだなと改めて実感しました。

そして、第一回の授業でもうこんなに学びがたくさんあって本当に嬉しいです。興味ど真ん中のことを学べるこの状況に感謝です。

まだまだ本当に始まったばかり!勉強頑張ります!!

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