女性らしくあることと女性であることは、似て非なるもの(女性の温活について)

この前の記事で「女性”らしく”あること」について森会長の発言からわたしが考えることを書きました。

女性なんだから○○、男性なんだから△△といったステレオタイプの強要はナンセンスだと思う一方で、男女の扱いが全く同じになれば良いかというとそうではないようにも思います。

それは、男性と女性は肉体的・精神的に全く違った生き物だと思うから。

約30年生きてきて痛感するのは、いまの世界は男性主導で作られた社会だということ。男性の社会的地位が女性よりも今以上に強かった時代と比べると、現代社会は育休や産休などの制度だったりマタニティマークが普及したりととても進歩していると思います。ただその反面、まだまだ「男性の当たり前」がベースになっている社会だなぁと感じることが多々あります。

それの最たるものが、今回の森会長の発言だったわけですが。

「男性にとっての当たり前」が「社会の当たり前」に当然のことのようになってしまっているのが現代の問題点だと思います。なぜなら、男性主導でつくられた「社会の当たり前」に対して女性自身が疑問を持つことができないほどに、それが共通認識としての「当たり前」「常識」になっていると思うからです。

知らず知らずのうちに、男性リードの「当たり前」に女性自身が自分や他の女性を当てはめて苦しくなっている。そして、気づいたときには女性自身が女性であることを呪い、「女として生きるのって面倒くさい」「いいなぁ、男は」なんて思ってしまう。

女性自身が、女性であることを受け入れられたらそんなことはなくなるのに。そう思っています。

女性であること

冒頭にも書いた通り「女性らしくあること」は「○○は、△△」というステレオタイプの押しつけだと思いますが、「女性であること」を認めることはそれとはちょっと違った意味があると考えています。

女性であるということは女性という性別における特徴を全て受け入れるということだと、わたし個人として解釈しています。(※ 念のため注釈ですが、LGBTQの方に無理に当てはめるという意味ではなく、あくまで生物学的に女性として生まれてきた場合に起こりうる特徴を本人が理解して受け入れるということです。)

女性の特徴と言えば、

  • 月経がある
  • 子宮がある
  • ホルモンバランスによって肉体的/精神的変化が大きい
  • 妊娠に適した肉体的な期限がある……. など

これらは、女性という性別の身体で生まれてきたからどうしようもないこと。それなのに、男性主導でできた「現代の社会的な当たり前」に則った素晴らしいパフォーマンスをしようとすると、これらの特徴を全部無視してMasculineな(男性的な)女性にならなければいけないと思います。

でも、それって女性にとってはすごく苦しいことでもある。

男性と女性は違って良い

パートナーの彼と一緒にいると、つくづく男性と女性の違いを感じさせられます。きっと個人差も大きいのだろうけど(そしてうちの彼は男性の中でも特に安定感抜群な人なんだけど)、女性ってホルモンの影響を男性の何倍も受けているとやっぱり強く実感します。

わたしはどう頑張っても彼のように目標にむかってコンスタントに一直線に走り続けることはできないし、月経やストレスによって精神的にも肉体的にも波が生まれる。

それを「弱さ」だと言ってしまえばそれまでだけど、わたしは弱さではなく、女性特有の波を受け入れることは「女性である」ということを受け入れることと同じことなのだと考えています。それはつまり、本当の意味で自分が自分を愛するといういうこと

男性と同じように結果を出さなきゃ!頑張れ頑張れ!と自分を鼓舞し続けるのではなく、自分自身の波に身を委ねてみる。コンスタントに継続することができないと嘆くのではなく、自分の状態を理解して把握しながら柔軟にやってみる。

そんな、女性ならではの「頑張り方」があっても良いんじゃないかなと。

女性という性に生まれてきたことを男性と比較して呪うのではなく、女性である自分を愛して慈しむこと。

それが女性が自分自身にかけていた呪縛から自由になるためには必要だと思うし、それができるようになれば、女性とは違った特徴・特長を持った男性に対しても感謝の気持ちが自然と生まれてくるようになるとも思います。

どちらの性別がえらいとかすごいとかの優劣はなく、単純に違いがあるだけと理解すること。そうすると、お互いの違いに感謝できるし、お互いがいなければ成し得ないことがたくさんあることにも気付けるのだと思います。

月経を受け入れることは、女性の身体を受け入れること

女性であることを受け入れるとはいえ、女性の月に一度の悩みと言えば月経ですよね…。

でも実は、この「月経=つらいもの」という固定概念を疑ってきちんと知識をもって実践することで、ちゃんと身体の反応は変わってきます。

女性の身体は冷やさないのが鉄則

女性は体を温めろ!!と何度見聞きしたことか。笑 耳タコだとは思いますが、本当にこれが鉄則です。笑

というのも、これも男性と女性の身体のつくりの面白いところなのですが、男性と女性の生殖器の位置を見るといかに女性が身体を温めるべきかがわかります。

男性の生殖器は、ぶら下がっていて身体の外にありますよね。これは、体内に籠る熱から生殖器を守る(精子を守る)ためにそうなっているそうです。精子は熱に弱く、造精機能が低下する危険性があることから、体外で冷却できるようになっています。余談ですが、男の子が小さいときに高熱を出して生殖器がだめになってしまうということもあります。大人になってからも高熱を出したあとは造精機能が低下して一時的に男性不妊になることもあるようです。

一方で、女性の子宮は体内に隠されています。ちょうどお臍の下あたりで、身体の中でも中心部分。男性の生殖器と違って、ちゃんと守ってあたためる必要があるからです。鳥の卵が孵化するときに親鳥がしっかりと温めたり、草花が春の暖かさを感じて芽を伸ばし花を咲かせるのと同じように、人間の胎児もその芽が生まれ育まれるためには、温めてあげることが大切です。

そしてもちろん、妊娠していないときでも子宮を温めることは、子宮の状態を良くすることにつながります。子宮をあたためると、子宮のまわりの血液の循環がよくなり生理痛の改善につながるほか、子宮から脳の視床下部へ卵巣の状態を伝達する際にも穏やかになり、結果的に脳から出るホルモンから受ける女性自身が実感する影響が穏やかになります。

どうやって子宮を温めるのか?

じゃあ具体的にどうやって子宮を温めるのかというと、子宮を温めるためには二つの要素があると思います。ひとつは、冷やさないこと。そしてふたつめは、温めること。

冷やさないことと、温めることは似ているようですが違うことです。一生懸命温めているけど、月経の最中に実は知らず知らずのうちに冷やしてしまっているなんてことも。

ここからは、わたし個人が実践してよかった!と思うことを書いていきます。いわゆる民間療法なので、医学的に明確に根拠があるというわけではないものもあると思いますが、少なくともわたしの体感としてかなり改善したので紹介しますね。

子宮を温めるおすすめの方法

  1. 冷やさない!編:紙ナプキン(吸収性ポリマー入り)を使わない

普通のドラッグストアやコンビニで売っている生理用品は大抵、吸水性ポリマーが使われています。吸収性ポリマーとは、生理用品(紙ナプキンやタンポン)やオムツに使われている水分を吸収する化学物質で、生理用品やオムツ以外に保冷剤や高熱がでたときに使うおでこに貼るシート系、おもちゃのスライムなどにも使われているそうです。

小さい面積の紙ナプキンが大量の経血を吸収してくれて効率面では大変優秀な紙ナプキンですが、一説ではこの吸水性ポリマーが身体を冷やすと言われています。それは、経血を紙ナプキンの中で凝固させるときにこのポリマーが冷えるからです。スライムも触るとひんやりするのはそのせいなのかもしれません。

そしてもう一つは経皮毒。生殖器は粘膜のため、通常の肌よりも経皮から化学物質を吸収する効率が高いと言われています。そんなデリケートな場所に吸水性ポリマーの冷えが加わると、子宮にダイレクトに悪影響を及ぼすそうです。

市販の紙ナプキンを使わない生理用品のおすすめはこちら!

2. 冷やさない!編:月経カップ・布ナプキンを使う

■月経カップ

月経カップって知っていますか?海外ではだいぶ主流になりつつあるようですが、日本ではまだあんまり知られていないかもしれません。

これは、シリコンでできたカップで膣の中に直接入れて経血を受け止めてくれる第三の生理用品とも言われているものです。ナプキンと違って肌に直接つかないので不快感もないし、もちろんかぶれません。吸水ポリマーのような毒性もないので安心して使えます。そして何より、繰り返し使えるのでエコでゴミが出ないのがうれしい!

サエコ
サエコ

わたしは3年前くらいから月経カップを使い始めました。使い始めてから、毎月の生理が驚くほど楽になりました!

何人か友人にもおすすめしましたが、みんな「めっちゃ楽!」と言っています^^

月経カップの良いところは上記に挙げた点以外に、自分の経血の量を確認できることです。どんな色でどれだけの経血が自分から出ていて、何日目にはどのくらいになるのか。紙ナプキンだと吸収されてなんとなく汚い「汚物」になってしまう自分の体内からでた経血も、月経カップだと自分を知るためのひとつのツールになるところが個人的には気に入っています。

経血の量は人によって違うので個人差はあると思いますが、わたしは二日目までは布ナプキン(もしくは吸水ポリマーの入っていない紙ナプキン)+月経カップ、それ以降は月経カップのみの使用で十分です。なので、夏などは暑いので三日目以降は生理中でも普通の下着が履けます!

■布ナプキン

布ナプキンは、最近ではCosme Kitchenでも売られていたりとかなり普及し始めていて比較的手に入りやすい印象です。

布ナプキンの良いところは、吸水性ポリマーが入っていないので冷えないことはもちろん、単純におまたにもう一枚布をあてるのであったかいということです。綿素材なので特別保温性があるわけではないですが、単純に洋服をもう一枚着たときと同じことように、下着+αの保温性が保たれるのでじんわりぽかぽかします。

初めての人は、生理の終わりかけの量が少ないタイミングで始めるのも良いかもしれません。わたしはあんまり何も考えずに上記のようなスターターセットを購入して一気に布ナプキンへ変更しました。笑

布ナプキンも、月経カップと同様で洗って繰り返し使えるのでエコですし、洗濯をする際に濯ぎ洗いをする必要があることから自分の経血を確認することもできます。布ナプキンの洗濯方法はこちらから確認してみてください。

わたしは7~8年くらい前に布ナプキンを使い始めました。個人的な感想ですが、布ナプキンを使い始めてから生理痛がかなり軽くなったし、経血の量も減りました。以前は7日間ちょろちょろ続いた月経も、今では5日程度でスパッと終わるし生理不順もありません。知らず知らずのうちに、化学物質に身体が汚染されていたのかもしれないと思っています。

布ナプキンにしてしばらくしてから、生理予定日よりも少し早く月経がきてしまったときにコンビニで市販の吸水性ポリマー入りの紙ナプキンを使ったことがありました。そうしたら、いつもはない子宮の痛みを感じ、30分後には顔面蒼白になって唇まで真っ青でかなり体調が悪くなりました。。。

その後は、吸水性ポリマー入りの紙ナプキンは一度も使っていません。

初潮から10年以上、なにも考えずに吸水性ポリマーの入った生理用品を使っていたので身体はそれに慣れてしまっていたけど、しばらく吸水性ポリマー入りのものから離れてから使ってみたら、このように体調が劇的に悪くなりました。それからは、市販の紙ナプキンはわたしの身体にはあっていないと実感したので購入していません。

とはいえ、仕事が忙しくて布ナプキンを洗濯する時間がないときや出張や旅行でなかなか洗濯ができないこともあると思います。そんなときは、吸水性ポリマーの入っていない紙ナプキンをおすすめします。

■吸水性ポリマーなし紙ナプキン

ドラッグストアで買えるような紙ナプキンよりは割高ですが、月経カップと併用すれば一度の月経で消費するナプキンの量はかなり減らせるし、なにより身体に負担がかからないのでここのコストは度外視して使っています。

吸水性ポリマー入りのナプキンを使っていて経血量の多めの人がこれらのナプキンを使うと始めは経血の量が多くて交換する回数など気になるかもしれませんが、個人的には通常のナプキンと変わらない使い頻度の交換で思っています。

3. あたためる!編:カイロ

ここまでは冷やさないことを重点において書いてきましたが、温めるのもすごく大事なポイント。

先ほどの布ナプキンのところでも布ナプキンをあてるだけで温かいと言いましたが、本当にそう。まずは、子宮を温めるために生理前に布ナプキンを使ってみてください。それだけで次の生理痛の強さが変わる人もいると思います。しかも、経血がついていなければつけ置きや手洗いが不要で、普通の下着と同様に洗うことができるので手間はひとつもありません。

そして、+αで冬などの寒い日にやって欲しいのが

■おまたカイロ

なんじゃそりゃって感じのネーミングですが。笑 これが本当にすごい!

布ナプキンの裏側(肌につかない側)に使い捨ての小さいカイロを貼るだけなんですが、これがめちゃめちゃあったまってすごい。これをするだけで体温上がるのが実感できますよ^^

月経中は、雑菌の繁殖につながる可能性があるそうのではわたしはやりません。できるだけ月経が始める一週間前くらいから毎日温めて、月経中は月経カップと布ナプキンで過ごしています。また、場合によっては低温やけどの危険性もあるので、かならず少し厚めの布ナプキンでカイロを使っています。

最後に

女性らしくあることと女性であることは、似て非なるもの。

女性らしくいなくちゃいけないとは思わないけど、女性であることを否定して生きるのはもったいないなと思います。女性自身が女性であることを否定すると、そのあり方が社会に反映して女性にとって本当は望ましくない現実が生み出されると思うからです。

わたしは20代前半から自分の生まれ持った女性特有の生理を大事にしてきて、少しずつ女性という性に対する意識や自分自身を本当の意味で受け入れるということの意味を理解してきたように思います。

たかが生理、されど生理。

ひとりでも多くの女性が、自分自身を知り愛するきっかけになりますように!

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